日本法科学技術学会 第22回学術集会

#レポート2016.12.16

月日:2016年11月10日(木)~11日(金)
会場:中野サンプラザ

 2016年11月10日から11日にかけて、中野サンプラザにて「日本法科学技術学会 第22回学術集会」が開催されました。 本学会は平成7年に「日本鑑識科学学会」という名称で発足、今は「日本法科学技術学会」とその名称を変更し、会員数も約1600名まで増えています。鑑識科学技術の進歩発展を主な目的としており、発表内容は分析分野だけでなく、現場鑑識や法心理も含めた内容になります。

弊社は今回で3回目の出展となります。例年同様、分析前処理製品のUCT社製固相抽出カラム(SPE)とKURA Biotec社製加水分解酵素(β-グルクロニターゼ)をメインに、ザルトリウス社製品とクロマト関連消耗品を展示いたしました。また、今回は新製品として、UCT社の「Spin Filtr」の展示を試みました。

KURA Biotec社製β-グルクロニターゼは、ここ1~2年で国内実績を順調に増やしています。今回お立ち寄りいただいた方にも大変多くご興味をいただきました。アワビ由来の加水分解酵素で、「最適温度60℃」と「グルクロニターゼ活性とスルファターゼ活性の両活性が高いMixタイプ」という特徴のある製品です。高い加水分解効率によりコストと時間の両方を節約することができます。
ザルトリウス社製品のピペットは、今回最も注目いただいた商品です。新シリーズ「Tacta」はその機能性や耐久性、革新性を評価され2016レッドドットデザイン賞受賞した製品です。ピペットの重量そのものの軽さはもちろん、ピペッティング動作の軽さを特徴としており、展示品を手に取った多くの方から驚きの言葉をいただきました。今年は法生物関連のお客様に多くお立ち寄りいただいたこともあり、一番お問い合わせをいただいた商品でした。
新しい試みとして展示した「SpinFiltr」は、QuEChERSをより簡便にした製品です。従来の手法では充填剤とサンプルを遠心分離した後に上澄みを別容器にとる必要があります。しかし、本製品は0.2μmのフィルターで2重構造にしたチューブを使用することにより、遠心分離した後にフィルターより上部を取り外すだけでサンプルから充填剤を除去することができます。

今回の学会では、キーワードとして「画像」と「DNA」の二つを目にすることが非常に多かったように感じます。質量分析の分野でもイメージングに注目が集まるなか、どの分野でも画像解析やイメージングというものへの関心が高いように感じました。また、DNA解析・鑑定を主とした法生物分野の発表内容は法化学や法中毒の分野よりも多く、技術の進歩発展で今一番注目を浴びているのがバイオ関連の分野であるように感じられました。今後、弊社が展示していく内容も、このような分野に絡めていく必要性を感じました。

担当:東京営業所 H.Y.

医薬、食品、環境、材料、バイオなど、様々な分野で使用される分析機器・理化学機器および各種消耗品のことなら中部科学機器へ

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