日本法科学技術学会 第29回学術集会

#レポート2023.11.28

月日:2023年11月8日(水)~11月9日(木)

会場:アートホテル日暮里 ラングウッド



日本法科学技術学会 第29回学術集会

日本法科学技術学会 第29回学術集会




 

2023年11月8日(水)から9日(木)にかけて、東京・アートホテル日暮里ラングウッドにて「日本法科学技術学会 第29回学術集会」が開催され、弊社取扱商品の出展を行いました。
本学会はCOVID-19の影響で2020年の第26回学術集会からオンライン開催のみとなっていました。今年は4年ぶりのオフライン開催ということで、各都道府県警科捜研の方々はもちろん、民間企業の方もご来場されていました。懇親会等の開催はなく、完全に以前通りの内容ではなかったものの、平常時に戻りつつあることを実感することができました。

法科学の分野はとても広く、学会の発表内容は大きく「法生物、法薬毒物、法化学、法工学、法文書、法心理、現場鑑識」に分類されています。この中でも特に弊社がターゲットとしている分野は「法薬毒物」です。今年の法薬毒物の発表内容では、特に大麻を題材としたものが多くありました。これは近年、大麻乱用の急増が大きな社会問題となっており、大麻使用罪の創設が議論されていることが背景にあります。検体数の増加が予想されることから、今後はどれだけ迅速かつ簡便に分析できるか?が1つの焦点になります。
その他には、ヘリウムガスの供給不安定と価格高騰からGCMSのキャリアガスのヘリウムから窒素への変更を検討する発表もありました。

今回は4年ぶりの出展であるということと、上記のような状況を受け、今年の弊社の展示はKURA biotec社のβ-グルクロニダーゼを中心に行いました。またメーカーの方にご協力をいただき、東京貿易メディシス社のビオリス30iのカタログ展示も行いました。

KURA biotec社のβ-グルクロニダーゼは、尿サンプルの分析前処理で使用する加水分解酵素です。この製品には他社にない特徴があり、常温かつバッファーなしで使用できる「B-One」、最も高いグルクロニダーゼ活性を持つ「BG-Turbo」、グルクロニダーゼ活性とスルファターゼ活性の両方を高く持つ「BGS」というランナップがあります。特に「BG-Turbo」は昨年の学会で兵庫県警様に発表していただいたこともあり、他の県警様からもお問い合わせをいただく機会が多かったです。

東京貿易メディシス社のビオリス30iは、血液や尿などを対象検体として、蛋白、脂質、酵素、電解質などを測定する装置です。国内で開発・製造されている血液分析装置で病院や診療所、研究機関などで多くの実績がある装置です。科捜研様での実績はまだありませんが、一度に多数の検体測定が可能な装置であり、尿検体の自動分析を行うことができるため、今後検体数の増加が見込まれる科捜研様へ紹介しております。

今後、大麻の使用罪が制定されることになると科捜研の検体数は増えることが予想されており、「迅速化・簡便化・自動化」は課題の1つとして注目を集めているように感じました。また、COVID-19の影響から始まって、各分野で安定供給と価格高騰への対策も課題となっているようです。弊社も独自の輸入品でこのような課題の解決策を新たなに提案していきたいと思います。

日本法科学技術学会 第29回学術集会

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