第21回 最新科学機器展・第9回 計量計測総合展

#レポート2009.05.18

会場:名古屋市中小企業振興会館 吹上ホール
月日:2009年04月22日(水)~4月24日(金)

 『最新科学機器展』は、3年に1度開催される中部地区で唯一本格的な展示会です。今年は2009年4月22日から24日まで名古屋 吹上ホールにて、第21回最新科学機器展が開催されました。
『ものづくり王国』愛知が、昨年のリーマンショック以降元気がなくなり、今回の最新科学機器展は出展ブース参加数も減少して、一抹の不安を感じておりましたが、3日間を通じて18,000名超の来場で、東海地区の各製造産業は、厳しい状況の中でも未来を見据えてしっかりと技術開発、研究開発に力を注いでいることを確信しました。

さて、今回の各ブースの状況ですが、モデルチェンジや新製品を投入されているメーカーなど動向は様々なようです。特に目立ったものとして、超高速HPLCが上げられます。昨今の溶媒のアセトニトリル不足や環境問題等にて少溶媒での分析が取り上げられていることを受け、日本ウォーターズ・島津製作所を始め各主力メーカーが積極的こぞってPRに努めておりました。

今回、私は弊社が取扱をしている熱分析・粘弾性のメーカーでティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)のブースに、2日間販売専門員などのお手伝いをさせて頂きました。食品関連・材料関連・環境分析など様々な業種のお客様より、ご質問・問い合わせなどを多く頂きました。
特に多かった質問としては、材料・製品の劣化などの品質評価にあたり、どのような点に注意して機種選定を進めていくべきかという内容でした。特にレオロジー(粘弾性)の分野は、ここ数年で急激に拡大したマーケットで、内容についても周知されていないため、特に液体サンプルの判定を検討されているお客様に、インクジェットの良品・不良品の判定等のアプリケーションを紹介すると反響が非常に大きかったです。 また、パン生地などの材料での動的粘弾性の測定についても、RSAⅢなのか、Q800なのか等、サンプルの内容や特性及び測定条件などによって様々で、正解を導き出すのに種々なアプローチを考慮する必要性を痛感しました。熱分析の製品(DSC/TG)においても、サイン波にて昇温をかけることができるモデュレイテッドDSCやT-ZERO等の特許を持つ技術の面で注目されました。樹脂を扱うお客様にはガラス転移点の測定で他社との違いをご理解頂きました。
また、弊社が代理店を務める日本分光(株)のブースも盛況で、高速HPLCであるX-LCやダイオキシンの前処理等で定評のある超臨界流体システム等の展示があり、その中でも特にコアユーザーに人気の赤外分光光度計FT/IRでは、樹脂などの高分子材料での様々なアプリケーションの話も興味深いものでした。
日機装(株)のブースでは、人気の粒度分布測定装置のマイクロトラックシリーズの新機種で、従来の三方向からのレーザー光方式(特許)からブルーレイを採用したことでより粒度を鮮明に解析できるというのも、画期的な印象を受けました。

今回は、普段交流のないメーカーの方ともいろいろと情報交換ができ、有意義な展示会でした。お客様のニーズは日々変化していきます。我々代理店は、常に聞く耳を持って情報提供していくことが、重要な使命であると思います。今回の様々な出会いを明日の営業の糧にして参ります。

担当 名古屋営業所 Y.K

医薬、食品、環境、材料、バイオなど、様々な分野で使用される分析機器・理化学機器および各種消耗品のことなら中部科学機器へ

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