J2SCIENTIFIC社 新製品トレーニング

#レポート2007.07.02

会場:アメリカ ミズーリー州コロンビア
月日:2007年6月7日(木)~6月9日(土)

 J2 SCIENTIFIC社との出会いは、一昨年のフロリダ州オーランドで開催されたPittcon2006でした。弊社では37年間、分析装置・理化学機器の販売とメンテナンスを行っております。その前処理として良い装置がないかと常日頃から考えておりました。まだ日本では知られていない良い商品を、国内でも紹介したいと思っております。そこで、全自動GPCクリーンアップシステムの製造販売をしているJ2 SCIENTIFIC社に非常に興味を持ち、昨年の5月に日本国内における販売契約をいたしました。
まず、弊社では昨年秋よりデモ機にて着手したのが、食品残留農薬分析(ポジティブリスト)の前処理としてデータの取得、日本のレギュレーションに合った前処理条件の確立などです。
中でも回収率の問題が大きく、60%前後しか上がらない等、安定性を得るまでに苦労いたしました。AccuVapの一番の特徴である自動で濃縮する機能:乾固する前に半乾きの状態で止めて、窒素ガスにて最終的に乾固させる(通常ロータリーエバポレーターなどを使用していると思います)時の温度、真空度などの条件出しには試行錯誤しました。
装置の特性も掴み、既に基本となるGC/MS用、LC/MS用の2種類の条件は確立しております。また更なるマトリックスに対応した条件を現在検討中です。

J2 SCIENTIFIC社は、ミズーリ州のコロンビアに拠点があります。セントルイス空港よりバスで約2時間、自然豊かな街です。昨年に引き続き二回目の訪問となりました今回は、新製品発売に伴うトレーニングを、3日間のスケジュールで行ないました。
弊社で既に販売しているAccuPrep、AccuVap(全自動GPCクリーンアップシステム)を使用した、分離分画+濃縮システムの最新バーションFlexシステム。濃縮専用のEVSシステムのトレーニングです。

従来のAccuPrep+AccuVapでは、分離分画させたサンプルをオンラインで濃縮するものでしたが、Flexシステムは、従来の機能に加え、GPC以外で前処理を行ったサンプルを濃縮工程のみでも自動化する事が可能となりました。もちろん、今までと同じ機能も対応しております。

EVSシステムについては、AccuVap+リキッドハンドラー(オートサンプラー機能+サンプルコレクション機能)の濃縮専用システムとなっております。環境・食品・製薬・化学など様々な分野でお役に立てる事と思います。

現在、AccuPrep、AccuVapでは、食品農薬の前処理を対象に行っていますが、それ以外にもPCB、ダイオキシンを含めた環境や製薬、化学など様々な分野で使用できる前処理条件を開発していきます。それに加え、新発売のFlexシステム、EVSシステムを使用し、濃縮に重点を置くアプリケーションにも対応していきたいと考えております。今まで煩雑な作業であった濃縮部分を、いかに自動化し回収率のロスを減らせるかなど、考え抜かれたシステムになっております。国内でも今秋にはFlexシステムのデモ機対応を計画しています。

最後に、10月26・27日に開催されます食品衛生学会では、豊橋市保健所 山本先生のご協力により、全自動GPCクリーンアップシステムを使用した発表をして頂く予定です。弊社より装置展示も行います。是非お立ち寄り頂き、実機をご覧下さい。
また9月のDioxin学会では、SPEシステムの発表も予定しております。

J2SCIENTIFIC社で開発中の新システムの情報が入り次第、また皆様にご報告したいと思っております。ご期待下さい。

担当 営業 M.S

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