日本法科学技術学会 第24回学術集会

#レポート2018.12.07

月日: 2018年11月8日(木)~11月9日(金)
会場: 中野サンプラザ

 2018年11月8日から9日にかけて、中野サンプラザにて「日本法科学技術学会 第24回学術集会」が開催されました。今年は特別講演の内容も「鑑定」と「統計学」という内容で「薬物分析」にかかわる内容ではなかったためか、民間企業の方の参加もあり、少し参加者の面々が例年とは異なりました。

弊社は例年同様、分析前処理製品のUCT社製固相抽出カラム(SPE)、KURA Biotec社製加水分解酵素(β-グルクロニターゼ)、クロマト関連消耗品、Omni社製「ホモジナイザー」を展示いたしました。また、法中毒学会でも注目を集めましたバイオクロマト社製「コンビニエバポ」の展示と、新しい試みとしてマニピュレーター専門メーカーであるマイクロサポート社製品の展示も行いました。

中でも注目を集めたのは、KURABiotec社製加水分解酵素「BGTurbo」と、UCT社製SPE「XcelⅡ」でした。
「BGTurbo」は尿サンプル中の代謝物を加水分解するための酵素β-グルクロニターゼ製品の一つで、他社製品の倍以上200,000Units/mlの活性を有します。非常に短時間かつ室温での加水分解処理を可能にし、前処理時間と手間を大きく削減できます。

「XcelⅡ」はTHC分析専用の前処理カラムで、THC-Δ-9、THC-カルボキシ代謝物、ヒドロキシ代謝物の3種の抽出が可能です。カラムのプレコンディショニングが不要であるにも関わらず、良好な再現性を示します。

その他製品では、バイオクロマト社製「コンビニエバポ」は、1.5mLバイアルなどの分析機器に使用する容器で濃縮を可能にした製品です。1.5mLバイアル以外の各種遠沈管やチューブにも対応可能で、水やDMSOのような溶媒も濃縮可能です。コンパクトな装置サイズと通常のエバポレーターよりも手軽に操作できることから、主に大学での納入実績が多い製品でしたが、最大10検体まで同時にできるモデルも発売され、科捜研や民間企業での納入実績もある製品です。

また、マイクロサポート社製「アクシスプロ」は、マイクロスコープ一体型のマニピュレーターで、デジタルマイクロスコープの画像をPCで見ながらマウス操作で直感的に操作できるという、ここにしかない製品です。SEMや顕微FTIRを使用した分析の前処理ではもちろん、ピッキング以外のミクロ操作も可能なため、様々な分野で使用されています。

今年は展示メーカーも「鑑定」や「鑑識」を対象とした画像処理関連メーカー等の展示が多く、薬物分析や法化学のお客様が少ないように感じました。今後は法化学だけでなく、法工学の分野を対象とした製品として、マイクロサポート社製品などの展示を行っていきたいと思います。

担当 東京営業所 H.Y.

医薬、食品、環境、材料、バイオなど、様々な分野で使用される分析機器・理化学機器および各種消耗品のことなら中部科学機器へ

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