日本法中毒学会第34年会

#レポート2015.07.27

月日:2015年6月26日(金)~27日(土)
会場:九州大学医学部百年講堂

 

 2015年6月26日(金)から27日(土)にかけて、九州大学医学部百年講堂にて「日本法中毒学会 第34年会」が開催され、弊社取扱い製品の展示を行いました。昨年11月に東京で開催された法科学学会同様に、UCT(United Chemical Technologies)社製品、Kura Biotec社製品をメインに、また今回初めてザルトリウス社製品も出展いたしました。

日本法中毒学会は1982年に設立され、約400名の会員で構成されております。また、本会は国際法中毒学会日本支部を兼ねております。毎年開催される学術集会には会員250名近くが集まり、各都道府県の科捜研・衛研、大学の法医学関連の方を中心に発表及び討論がなされております。展示会もこの内容に合わせまして各分析装置メーカーによる様々な展示がなされておりました。二日間にわたりまして弊社の出展ブースにも大変多くのお客様にお立ち寄りいただきました。

学会発表内容はやはり危険ドラッグを対象としたものが非常に多く、包括指定による件数増加という時流もございまして、「スクリーニングメソッド」や「いかに簡便に測定をおこなえるか」といった視点での発表を多く拝見いたしました。そのため、今回の展示製品のなかでも、UCT社製品「Quechers」に新しくご興味いただくお客様が多数いらっしゃいました。Quechersとは食品向けサンプル前処理メソッドで、その特徴「Quick(高速)、Easy(簡単)、Cheap(低価格)、Effective(効果的)、Rugged(高い耐久性)、Safe(安全)」の頭文字です。わずか簡単な手順で複数のクラスの多成分残留農薬分析用にサンプルを調整できる手法として、海外では公定法にも採用されております。法医学や薬毒関連での使用例はまだまだ少ない状況ではございますが、昨今は少しずつ増えている状況です。
危険ドラッグの分析においては未知の成分を対象にすることがメインとなるため、固相抽出のような対象成分の限られた手法よりもQuechersやSLEといった網羅的な手法の方を主流に感じました。UCT社はQuechersを開発したメーカーでもあり、法医学・薬毒関連への応用も引き続き調査していきたいと思います。
昨年の法科学学会でも展示しましたKURA BIOTEC社の加水分解酵素は、非常にユニークな商品です。Glucuronidase、Sulfataseの両活性を持つタイプがあり、どちらの抱合体をつくるかわからない未知のサンプルにもご使用いただけます。またあわび由来のために使用最適温度を高く設定でき、短時間で効率的に使用できる商品なことも特徴です。

初めて展示をしましたザルトリウス社は、日本国内では天秤メーカーとして非常に有名ですが、ピペット、純水・超純水製造装置、フィルター製品、微生物測定装置なども取り扱っており、天秤とピペットの校正サービスも行っております。
今回、ランニングコストを抑えた純水・超純水製造装置に多くの方にご興味をもっていただきました。こちらは他社製品にはないシステムとして、タンクにシングルユースバックを用いております。これにより、半年に一度このバックを交換していただければタンク内洗浄の必要なくご利用いただけます。このシングルユースバックはバイオプロセス分野でトップシェアを誇っている製品です。

私は今回で学会の出展参加が2度目ということもあり、お客様はもちろんメーカーとの交流も広げることができました。普段の営業活動ではなかなか聞けない情報やお客様との距離を縮められることができたと感じております。今後もこのような学会に積極的に参加し、お客様のニーズにあった新しい製品をご紹介していきたいと思います。

  担当  東京営業所  H.Y.

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