HUPO2025
月日:2025年11月9日(日)~13日(木)
会場:Westin Harbour Castle (Toronto、カナダ)
カナダのトロントで開催されたHUPO2025(24th Human Proteomics Organization World Congress)に参加してきました。
カナダ最大の都市トロントは、多文化が共存する活気ある国際都市です。オンタリオ湖畔に位置し、歴史ある建物と相まってCNタワーや近代的な高層ビル群も多く、野球ファンであればワールドシリーズ LAドジャース vs. Toronto ブルージェイズの熱戦が繰り広げられた街として今年は特にお馴染みの街となりました。
私が到着した9日は、その熱戦も夢の跡、メープルリーフの紅葉に雪が乗り、落ち着いてはいるものの活気ある街、といった印象でした。降雪のおかげで日本から到着したばかりの私には随分寒く感じましたが、トロントとしても早い初雪だったそうです。
Breakfastセミナーをはじめとして口頭発表、ポスター発表、展示会場でも情報収集を行いました。過去にもHUPO、JHUPOに参加しておりますが、プロテオーム研究のトレンドが血漿や尿サンプルを用いた大規模な解析から、組織を用いてたんぱくとたんぱくが如何に結合しているか、リン酸化や糖鎖を用いて如何に作用しあっているかの研究(Spatial(空間) proteomics)にシフトしてきていることを感じました。ポスター会場においても他のオミクス研究よりもSpatial proteomicsに多くの研究者が集まっていました。

また、Clinical ProteomicsのセッションにおいてはJHUPOでもご活躍の国内の先生方が座長、演者を務めるなど、国内研究の先生方が世界をリードしていることを強く感じました。
弊社では、大規模プロテオミクス用ソリューションとしてNanomics Biotechnology社の“Proteonano”を2026年より本格的に販売いたします。本学会でのNanomics Biotechnology社の展示はありませんでしたが、他社の展示ブース等でその特長を確認してきました。本製品は磁気ビーズを用いた前処理kitと自動化に適したワークステーション、AI搭載のデータ解析装置の組み合わせですが、それぞれ単体での販売も可能で、お使いのワークステーションをご利用いただくことも可能です。また、サンプルの種類ごとに独自のkitを持っていることも特長です。

今後はこのProteonano、従来から販売する様々な分析装置、消耗品に加え、今回得られた情報に基づきSpatial Proteomics、Clinical Proteomicsに対応する商品でも国内先生方のご研究のお役に立ちたいと思いました。
担当:Studying Sales & Marketing Group, A.M.