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第46回 BMSカンファレンス

2019/07/19

月日: 2019年7月8日(月)~7月10日(水)
会場: 北海道 札幌北広島クラッセホテル

 

 

 第46回BMSカンファレンスに参加して参りました。今回の参加者は約130人でした。
今回のテーマは、“Mass spectrometrists、be ambitious 〜MSに願いを〜”もちろん有名なクラーク博士の“Boys be ambitious”から来ていますが、今回の開催地である北海道北広島市のエンブレムにもクラーク博士が描かれており、北広島市はクラーク博士と縁のある土地という事で選ばれたとの事でした。

 私自身は、初めてBMSカンファレンスに参加させて頂きましたが、質量分析の基本的な部分から最新の質量分析に関する情報や問題点に至るまで活発な発表及び質疑応答が行われている事が印象的であり大変勉強になりました。

 特に印象に残った演題としましては、2演題ありました。
一つ目は、装置の設置環境と災害対策に関してパネルディスカッションが行われました。質量分析計をどのような温度環境で設置するのか。エアコンの風を直接当てて良いかなどのディスカッションがあり、メーカー側からは各装置の設置要綱にある適性温度内であれば問題無しとの結論でしたが、注意として日内で温度変化は避けて欲しいとの事でした。さらに、近年の北海道や大阪で起こった地震による被害やそれを受けてどのような対策を研究室で導入されたのか紹介がありました。殆どの研究室が装置の固定と合わせて溶媒の固定をされた研究室が多くありました。

 二つ目は最新のバイオマーカー探索の手段として近年メタボローム解析が注目されている事が紹介されました。メタボローム解析は、代謝物を一斉に測定する手段であり、代謝物は表現系に近く現在の体の状態を反映している場合が多く、注目度も高い分析手法です。しかし、同時にメタボローム解析には他のオーム解析と比べて欠点も多く、今のままでは期待された成果が出せないのでは無いかと危惧されています。この現状に対して、どのように解決していくのか?現状の取り組みなどが紹介され、大規模に集められたメタボロームデータをどのように活用していくのか?という問題には、データベースの構築と定量が大事であることが紹介されました。

 今回の基調講演は、旭山動物園・園長の坂東様が「つなぐのは命」という演題で講演されました。
 坂東園長からは、旭山動物園が有名になってこの様な講演に呼ばれることが多くなりましたが、嫌で仕方が無かったと最初に発言があり、飼育員は人より動物が大好きなので人前が苦手であり、現在は聴衆を猿だと思うことで、人前で発表することにも慣れたとの事でした。
講演の中で印象的なのは、これまでの日本の動物園はヨーロッパの展示方法を参考にして設計されていました。その為、日本人の感覚では檻に入れられ寝ていたり隅っこに隠れている動物を見てもつまらないと感じてしまいます。しかし、飼育員から見るとすばらしい動物たちをどのように展示することですばらしいと感じて貰えるのかが原点となって現在の旭山動物園で行われている動物の生活様式に即した展示が考えだされたとの事でした。
 この事は、私たち営業活動にも当てはまる事だと感じました。私たちが、すばらしい装置だと思っていてもお客様から見ると他の装置と何も変わらない物に感じられているかもしれません。それぞれの立場からの目線を持つことで提案の仕方をこれまでの営業目線からの物ではなくお客様から見た提案が、お客様に関心を持っていただく切っ掛けになるかもしれないと感じました。

 最後にBMSカンファレンスでは、企業展示も多く質量分析計を主に販売しているメーカーや周辺機器を販売しているメーカーが協賛として出展していました。最新の装置のプレゼンの時間も設けられており、最新機種の詳細を知る良い機会であったと思いました。
 また、横の繋がりを活発に増やして欲しいとの事前のご案内通り、活発に懇親会やナイトセッションでの名刺交換が行われていました。各メーカーとも技術説明の出来る人が参加しており、普段疑問に思っている事や装置に関する質問など普段の学会では聞き難いことでも遠慮なく質問できる雰囲気があり、参加者の皆様が遠慮なくディスカッションが行われている事が印象的でした。

 次回開催地は、那須塩原の那須の御用邸のすぐ近くのリゾートホテル ラフォーレ那須です。次回も是非参加し、お客様やメーカーとの交流を通して営業活動を行って行きたいと思いました。

担当 東條 繁郎 東京営業所